会社の団体保険は注意点が多い?特徴や良い点、加入を検討したい人を解説
会社の団体保険(グループ保険)とは?

会社の団体保険(グループ保険)とは、企業や団体に所属する従業員が会社を通じて加入できる保険制度のことです。
保険会社と企業・団体が契約を結び、従業員が被保険者として加入する仕組みです。福利厚生の一環として、多くの企業が採用しています。
ここでは、団体保険と個人で加入する保険・団体扱保険との違いをみていきましょう。
個人で加入する保険との違い
団体保険と個人で申し込む保険の違いは、以下のとおりです。
項目 | 団体保険 | 個人で加入する保険 |
契約者 | 会社・団体 | 従業員本人 |
加入方法 | 会社や団体経由で加入 | 個人で直接契約 |
審査 | 加入条件が比較的緩やかなことが多い | 健康条件の確認がより詳細なこともある |
保障内容 | 選択肢が限られる | 希望に沿って調整できる |
保険料 | 比較的低く抑えられる | 割高になることが多い |
特に、契約形態や保険料の設定、保障の自由度に大きな違いがあります。
団体保険は会社や団体を通じて複数人が一括して契約するため、リスクが分散され、一般的に保険料が割安になります。また、健康状態の申告が比較的簡単に済む場合が多く、商品によっては、持病がある人でも加入しやすい点がメリットです。保険料の支払いも給与から自動で差し引かれるため手間がかかりません。
一方、個人で申し込む保険は、自分自身で保険会社と契約するため、保障内容を自由に設定できる点が魅力です。団体保険はあらかじめプランが用意されているため、保障内容を細かくカスタマイズすることは難しく、自由度は制限されます。
団体扱保険との違い
団体保険と似た保険に、団体扱保険が挙げられます。団体扱保険も会社に所属する従業員が対象ですが、団体保険とは次のような違いがあります。
項目 | 団体保険 | 団体扱保険 |
契約者 | 会社・団体 | 従業員本人 |
加入方法 | 会社や団体を通じて加入 | 個人で直接契約 |
企業の役割 | 契約者として保険契約を締結 | 保険料の集金代行 |
保険料 | 割安になりやすい | 団体割引が適用される場合がある |
保険金請求 | 会社の労務担当を経由 | 保険会社に直接申請 |
年末調整 | 会社がまとめて手続き | 自分で勤務先に生命保険料控除証明書などの書類を提出 |
団体保険は会社が契約を行い、従業員全体に保障を提供する仕組みです。福利厚生の一環として提供されることが多く、従業員は希望すれば加入できるケースが一般的です。
一方、団体扱保険は従業員が保険会社と個別に契約し、会社は契約主体にはなりません。企業が行うのは給与天引きによる保険料の集金代行で、加入や保障内容の選択は従業員個人が行います。団体割引が適用される場合もありますが、契約の責任関係や保障内容はあくまで個人契約と同じです。
このように、契約者と加入方法が大きく異なります。

団体保険の種類

団体保険には、主に次の2つの種類があります。
- 会社が契約者となり保険料を全額負担する保険
- 従業員が任意で加入する保険
ここでは、それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
会社が契約者となり保険料を全額負担する保険
1つ目は、会社が保険料を全額負担し、従業員全員を対象とする団体保険です。福利厚生の一環として導入されます。
代表例として、「総合福祉団体定期保険」が挙げられます。役員や従業員を対象に加入する定期保険で、福利厚生規程に基づき、弔慰金や死亡退職金などの支払いに備えることを目的とした保険です。従業員が死亡または高度障害状態になった場合に保険金が支払われ、企業の福利厚生制度を支える役割を担っています。
一般的には、対象となる従業員は会社の手続きによって加入し、従業員自身が個別に申し込む必要はありません。
また、保険料は会社が負担するため、従業員が保険料を負担することはありません。万一の際に備える制度として導入されているケースが一般的です。
従業員が任意で加入する保険
2つ目は、会社が保険会社との契約窓口となり、従業員が希望に応じて加入できる団体保険です。加入するかどうかは従業員の判断に委ねられ、必要な保障を自分で選択できます。
保険料は従業員自身が負担しますが、団体契約によってリスクが分散されるため、個人で加入する場合より保険料が割安になることが多く、加入時の審査が軽く済むケースもあります。
また、保険料の支払いは給与から差し引かれることが一般的で、支払い忘れの心配がない点もメリットです。

会社の団体保険に加入する前に確認しておきたい点

団体保険には特徴があるため、任意加入の場合は事前に内容を確認したうえで加入を検討することが大切です。
ここでは、団体保険に加入する前に確認しておきたい主なポイントを解説します。
年齢が上がるにつれて保険料が高くなる
団体保険は、多くの商品で1年ごとの自動更新となっています。更新時に年齢区分が変わることで、保険料が上がる場合があります。
若い年代では負担が少なくても、年齢が上がるにつれて保険料が徐々に上がり、長期的にみると負担が大きくなるケースも珍しくありません。
また、更新時に保障内容が変更されたり、保険会社の見直しによって条件が変わったりすることもあります。加入前に年齢区分ごとの保険料や更新時の取扱いを確認しておくと、将来の保険料をイメージしやすくなるでしょう。
退職・転職後に継続できない場合がある
会社の団体保険は、退職や転職後に保険を継続できない場合があります。会社を通じて契約しているため、在職していることが加入条件であり、会社を離れた時点で原則として契約が終了します。その結果、退職後に新たに保険へ加入し直す必要が生じることがあります。
団体継続制度が設けられているケースなど、一部の団体保険では退職後も契約を継続できる場合があります。ただし、継続後は保険料や契約条件が変更されることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。
退職時の年齢や健康状態によっては新たに個人で保険に加入する際に加入条件が変わる場合や、保険料が異なる場合があります。
団体保険を検討する際は、将来保険に加入し直すリスクも踏まえて判断することが大切です。
選択肢が少ない場合がある
団体保険では、企業があらかじめ用意したプランから加入するケースが多く、保障内容を自由に選択できない場合があります。
そのため、個人のライフスタイルや健康状態、将来のリスクに応じた保障を確保しにくく、団体保険だけでは必要とする保障内容を満たさない場合があります。
特に、疾病やケガに対する保障範囲、入院・手術給付金の金額、特約の有無などに制限がある場合は、必要に応じて個人向けの医療保険や特約などを組み合わせて備えることも選択肢の一つです。
団体保険を検討する際は、保険料だけでなく、保障内容が自身のニーズに合っているかも確認することが大切です。
支払い方法を選べない
団体保険は保険料の支払い方法を自分で選べず、原則として給与からの天引きで支払われます。口座振替や一括払いなど、自分に合わせた支払い方法を選ぶことはできません。
給与天引きにより支払い忘れを防ぎやすい一方で、自分の資金計画に合わせて支払い方法を調整したい場合には不便に感じることがあるでしょう。
支払い方法の自由度が低い点は、団体保険に加入する際に注意したいポイントです。
掛け捨て型が多い
多くの団体保険は、死亡や疾病、ケガに備える保障を中心とした掛け捨て型で設計されており、保険期間が終了した際に解約返戻金がない、または少ない場合があります。
そのため、貯蓄性や資産形成を兼ねた保険に加入したい人にとっては、ニーズに合わない場合があるでしょう。団体保険にも貯蓄型の商品はあるものの、個人向けに比べると種類や自由度は限られます。
長期的な資産運用や老後資金の準備がしたい場合、個人で貯蓄型の生命保険などを併用することも検討する必要があるでしょう。
保険選びについて迷う場合は、専門家に相談する方法もあります。
auマネープラン相談では、ファイナンシャルプランナーに保険や家計に関する相談ができます。団体保険の保障内容や加入条件などを確認したい場合は、サービス内容を確認してみるのも一つの方法です。

団体保険の良い点

団体保険には、加入前に確認しておきたい点がある一方で、保険料が抑えられる商品があることや、契約手続きが比較的簡単なこと、家族も加入できる商品があることなどの特徴があります。
ここでは、団体保険の主な特徴を紹介します。
保険料が抑えられる場合がある
団体保険は、企業が保険会社との契約手続きをまとめて代行することで、個人契約より手間が省かれるだけでなく、団体割引などの優遇措置が適用される場合があります。
そのため、同じ保障内容でも個人で加入する場合より保険料が抑えられる傾向があります。特に、従業員全員を対象にした団体保険では、加入人数などを踏まえて保険料が設定されることがあり、より保険料の負担を軽減できるのも特徴です。
こうした仕組みにより、団体保険はコスト面での負担を抑えつつ、必要な保障を効率よく得られる制度として多くの企業で活用されています。
家族も加入できる場合がある
一部の団体保険では、従業員本人だけでなく、配偶者や子どもなどの家族も加入できる商品があります。
家族向けの保障をまとめて準備でき、病気やケガに備える手段の一つとなります。
また、家族向けの保障も団体割引が適用される場合が多く、個人で同等の保険に加入するよりも保険料が抑えられる場合があります。従業員本人と家族の双方をカバーできる制度は福利厚生としての価値が高く、安心して働ける環境づくりにもつながります。
手続きの負担を抑えられる
団体保険では、企業が契約手続きの一部をまとめて行うため、個人向け保険と比べて加入手続きが簡単な場合があります。一般的に個人で保険に加入する場合、加入申込書や告知書など多くの書類を記入し、保険会社とのやり取りも必要になるため手間がかかります。
しかし、団体保険では企業が保険契約の大部分を一括で管理しており、従業員は必要最低限の情報を記入し、希望する保険内容を選ぶだけで手続きを進められる場合があります。
これにより、加入手続きの負担を抑えられ、保険の手続きに慣れていない人でもスムーズに加入できる点が良い点です。
団体保険は手続きの簡便さと加入のしやすさを兼ね備えており、従業員にとって利用しやすい保険制度といえるでしょう。
保険料の支払いを管理しやすい
多くの団体保険では、保険料が給与から自動的に天引きされる仕組みになっており、従業員自身が支払いを管理する手間がほとんどありません。
この仕組みにより、保険料の払い忘れや入金遅れといったリスクを防ぐことができます。また、毎月の支払額が一定で給与明細に反映されるため、家計管理もしやすく、支払い状況を簡単に確認できる点も良い点です。
個人で加入する場合も口座振替やクレジットカード払いなど手軽な支払い方法がありますが、団体保険の給与天引きであれば、支払いがすべて自動で統一されるため、管理の手間をより一層減らせます。
このような自動管理の仕組みは、従業員が手軽に保険に加入できる環境づくりにつながります。
配当金を受け取れる可能性がある
一部の団体保険では、配当金が支払われる商品があります。無配当型ではない団体保険の場合、保険会社が毎年の収支を計算し、余剰金が発生した際に、その一部が配当金として従業員に還元され、保険料の負担が軽くなる場合もあります。
配当金の受け取り方法は商品によって異なり、現金で受け取る方法や保険料に充当される方法などがあります。
ただし、配当金の有無や金額は毎年保証されるものではなく、保険会社の決算状況や商品内容によって異なります。
保険選びについて迷う場合は、専門家に相談する方法もあります。
auマネープラン相談では、ファイナンシャルプランナーに保険や家計に関する相談ができます。団体保険の保障内容や加入条件、個人向け保険との違いなどを確認したい場合は、サービス内容を確認してみるのも一つの方法です。
団体保険に加入するときのチェックポイント

任意加入の団体保険に加入する際は、保障内容や加入条件、保険料など、事前に押さえておきたいポイントがいくつかあります。特に、自分のニーズに合っているか、将来の保険料が無理なく支払えるか、既存の保険と保障内容が重複していないかなどを確認することが大切です。
ここでは、加入前に確認したい主なチェックポイントを解説します。
自分のニーズに合うか
団体保険に加入するときは、保障内容が自分のニーズに合っているかどうかの確認が必要です。団体保険は企業や団体がまとめて契約するため、保険内容がパッケージ化されており、個人向け保険のように細かくカスタマイズできない場合があります。
そのため、自分が必要とする保障が十分に含まれていない可能性があります。例えば、医療保障を重視したい人や、長期の就業不能リスクに備えたい人、貯蓄性のある保険を求めている人にとっては、団体保険だけでは保障が不足することがあるでしょう。
反対に、最低限の保障を手軽に確保したいときや、保険料を抑えたい場合には適しています。
加入前には、保障内容や保険料、給付条件、退職後の継続可否などを確認し、自分や家族の状況、将来のリスクに合った内容かどうかを確認することが大切です。不足分がある場合は、個人保険の追加を検討する必要もあるでしょう。
無理なく支払える保険料か
団体保険に加入する際には、無理なく支払える保険料かどうかを確認することが重要です。団体保険は個人加入の保険よりは割安となっているものの、多くは1年ごとの自動更新型であり、年齢が上がるにつれて保険料が高くなる仕組みになっています。
そのため、加入時の保険料だけでなく、将来的にどの程度負担が増えるのかを事前に把握しておくことが重要です。保険料が家計に過度な負担をかける場合、無理に加入しても長期的に支払いが続かず、保障が途切れるリスクがあります。
また、団体保険は給与天引きで支払われることが多いため、毎月の収入や生活費とのバランスも確認しておくと安心です。無理のない保険料で、将来も安定した保障を受けられるかを確認してから加入することが大切です。
加入済みの保険と保障内容が重複していないか
団体保険に加入する際には、すでに加入している個人保険と保障内容が重複していないかを確認することが大切です。個人で生命保険や医療保険、就業不能保険などに加入している場合、団体保険にも同じような保障が含まれていることがあります。
例えば、死亡保障や入院給付金が個人向け保険と重複すると、団体保険でも同様の保障に加入すると、必要以上に保険料を支払うことになり、無駄な負担が増える可能性があります。
加入前には、各保険の保障内容、給付条件、保険金額を比較し、自分や家族にとって重複している部分がないかの確認が必要です。個人保険で不足している部分だけを補う形で加入するなど、既存の保険とのバランスを考えて保障内容を調整するようにしましょう。無駄な支出を避けつつ、必要な保障を効率よく確保するためには、事前の比較と整理が欠かせません。
保険選びについて迷う場合は、専門家に相談する方法もあります。
auマネープラン相談では、ファイナンシャルプランナーに保険や家計に関する相談ができます。団体保険と個人向け保険の保障内容や保険料、家族の保障などについて確認したい場合は、サービス内容を確認してみるのも一つの方法です。
団体保険を検討するケース

団体保険は商品によって特徴が異なるため、自身の保障内容やライフプランに応じて加入を検討することが大切です。
例えば、次のようなケースでは、団体保険が選択肢の一つとなる場合があります。
- 手頃な保険料で大きな死亡保障を確保したい人
- すでに加入している保険を補完したい人
- 健康状態に不安があり、個人保険への加入が難しい人
- 保険料を抑えて家族の保障もつけておきたい人
団体保険は、一時的に手頃な保険料で高額な死亡保障を確保したい場合の選択肢の一つとなります。団体契約による割引や企業負担があるため、個人で加入するより比較的保険料を抑えながら、万一の際の備えを手厚くすることが可能です。
また、すでに加入している保険を補完したい人にも適しています。団体保険を活用することで、既存の保障だけではカバーしきれない部分を補うことができる場合があります。
さらに、健康状態に不安があり、個人保険への加入が難しい人にも、健康状態によっては選択肢の一つとなる場合があります。団体保険では、告知内容がシンプルで加入条件が緩やかな場合が多く、健康上の理由で個人契約が難しい場合でも加入できる可能性があるためです。
団体保険は、家族の保険を比較的保険料を抑えながら加入させたい人にも適しています。一部の団体保険では、従業員だけでなく配偶者や子どもも同様の保障に加入できる仕組みがあり、家族も含めた保障を効率よく確保できるでしょう。
団体保険は加入の手軽さや保険料の手頃さを活かし、個人では難しい保障の確保や補完ができる点で、幅広いニーズに対応しています。
一方、自由に保障内容を選びたい人や貯蓄性のある保険を重視する人、退職後も継続したい人には向いていない場合があります。保障の柔軟性や資産形成を重視する場合は、個人保険との併用を検討するとよいでしょう。
保険選びについて迷う場合は、専門家に相談する方法もあります。
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団体保険は個人保険とのバランスを考えて検討しよう

会社を通じて加入する団体保険には、保険料が抑えられる商品があることや、加入手続きが比較的簡単なこと、家族も加入できる商品があることなどの特徴があります。
一方で、保障内容を自由に選べない場合があることや、掛け捨て型の商品が多いこと、退職後は継続できない場合があることなども確認しておきましょう。
団体保険は特に、保険料を抑えて高額な死亡保障を確保したい人や、手軽に保障を備えたい人、家族も含めて一定の保障を得たい場合などに、選択肢の一つとなります。
加入前には、保障内容・保険料・加入条件などを確認し、自分に合った保険かどうかを見極めることが大切です。
保険選びについて迷う場合は、専門家に相談する方法もあります。
auマネープラン相談では、ファイナンシャルプランナーに保険や家計に関する相談ができます。団体保険の保障内容や加入条件、個人向け保険との違いなどを確認したい場合は、サービス内容を確認してみるのも一つの方法です。












