がん保険は何歳から加入できる?年代別の加入率も紹介

がんは、年齢を重ねるにつれ、罹患リスクが高まる病気です。そのため、「ある程度の年齢になってから、がん保険に加入すればよい」と考えている方もいるでしょう。
本記事では、がん保険に加入する一般的な年齢や、若いうちに加入する良い点と注意点、がん保険の保障内容について解説します。
がん保険は何歳から加入できる?

がん保険に加入できる年齢は、保険会社によって異なります。加入可能年齢が0~85歳と幅広い保険商品もあり、年齢を問わず検討しやすい保険といえるでしょう。
ただし、何歳から加入するかは、個人の考え方によっても異なります。年代別のがん罹患率やがん保険加入率などから、ご自身にとって適切な加入年齢を考えていきましょう。
がんの年代別罹患率
厚生労働省が公表した「令和5年 全国がん登録 罹患数・率 報告」によれば、がんは年齢を重ねるとともに罹患率が上昇する傾向があります。20代より30代、30代より40代と、年代が上がるにつれて、がん保険の必要性は高くなるといえるでしょう。
【年代別がん罹患率(人口10万人対、2023年)】
男性 | 女性 | |
20~24歳 | 21.0 | 28.0 |
25~29歳 | 29.6 | 51.4 |
30~34歳 | 46.4 | 106.8 |
35~39歳 | 72.9 | 193.9 |
40~44歳 | 113.7 | 329.9 |
45~49歳 | 186.9 | 498.3 |
50~54歳 | 322.3 | 586.8 |
55~59歳 | 595.7 | 687.9 |
60~64歳 | 1,092.8 | 827.7 |
65~69歳 | 1,808.1 | 1,026.0 |
70~74歳 | 2,684.6 | 1,291.1 |
75~79歳 | 3,291.1 | 1,500.7 |
80~84歳 | 3,585.1 | 1,654.1 |
85歳以上 | 3,675.5 | 1,834.8 |
なお、性別で見ると、20~50代は女性のほうががん罹患率が高く、60代以降は男性のほうが高くなる傾向があります。年齢・性別に合わせてがん保険を検討するなら、女性は比較的若い年代から、がんへの備えを意識しておくと安心です。
参考:厚生労働省「令和5年 全国がん登録 罹患数・率 報告」
がん保険・がん特約の年代別加入率
生命保険文化センターが実施した「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」によると、がん保険・がん特約の加入率は、20代男性は14.0%、20代女性は21.9%ですが、30代になると男女ともに40%を超えています。
【性・年齢別のがん保険・がん特約加入率】
男性 | 女性 | |
全体 | 38.0% | 40.0% |
20歳代 | 14.0% | 21.9% |
30歳代 | 42.9% | 46.4% |
40歳代 | 46.4% | 50.6% |
50歳代 | 45.5% | 49.2% |
60歳代 | 45.0% | 38.2% |
70歳代 | 30.0% | 27.3% |
この結果から、男女ともに30代から加入する方が多いと考えられます。なお、男女ともに加入率は40代をピークに、それ以降は低下する傾向があります。
参考:生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」
がん保険の年齢別保険料相場
一般的に保険料は、保障を受ける可能性が高いほど、高くなる傾向があります。年齢が高くなるとがん罹患率も上昇するため、がん保険の保険料は加入年齢が高くなるほど高額になると考えられます。
複数の保険会社の公式サイトでのシミュレーション結果をもとにした、保険料の目安は以下のとおりです。
男性 | 女性 | |
20歳 | 900~2,800円 | 1,000~3,100円 |
30歳 | 1,100~3,900円 | 1,600~4,200円 |
40歳 | 1,700~5,700円 | 2,900~5,600円 |
50歳 | 3,500~8,300円 | 4,900~6,700円 |
60歳 | 7,500~12,500円 | 6,100~8,000円 |
※複数のがん保険の基本プラン(満期なし、オプションなし、診断一時金100万円)でシミュレーションし、100円未満を四捨五入した一例です。一般的な相場として一律に当てはまるものではありません。
20~50代では女性のほうが男性よりもがん罹患率が高いため、がん保険の保険料も同年代では女性のほうが高い傾向があります。また、男女ともに加入年齢が高くなるほど保険料が上昇する傾向も見られます。
加入時の保険料が変わらずに継続するタイプのがん保険であれば、早めに加入することで月々の保険料を抑えられる可能性があります。
がん保険に若いうちに加入する良い点

がんのリスクは年齢とともに高くなるため、一定の年代以降になってから加入する方もいます。しかし、若い年代での罹患リスクがゼロではないことや、健康状態の変化により将来加入しにくくなる可能性もあるため、若いうちから加入する方も少なくありません。
がん保険に若いうちから加入する良い点としては、次の点が挙げられます。
- 保険料を抑えられる可能性がある
- 選択できる保険商品が多い
- 加入の際の診査に通りやすい
それぞれの良い点について見ていきましょう。
保険料を抑えられる可能性がある
がん保険の保険料は、加入時の年齢が若いほど低く設定される傾向にあります。
保険料を支払う限り保険契約を継続できる「終身型」のがん保険では、契約期間中は加入時の保険料が適用される商品が多いため、若いうちに加入するほど月々の保険料を抑えやすくなります。
一方、一定期間ごとに更新が必要な「定期型」のがん保険では、更新時に保険料の見直しが実施される点に注意が必要です。一般に更新時の年齢に応じた保険料が適用されるため、若いうちから加入していても、年齢が高くなるにつれ保険料が上がることがあります。
選択できる保険商品が多い
がん保険ごとに加入可能な年齢が定められています。85歳程度まで加入できるがん保険もありますが、若いうちのほうが加入年齢の条件を満たしやすいうえ、健康状態による制限を受けにくい傾向があるため、結果として幅広い選択肢からご自身に合った保険を選びやすくなります。
加入の際の診査に通りやすい
がん保険に加入する際には、保険会社所定の告知や診査が求められる商品が一般的です。告知や診査では、次のような内容を確認されることがあります。
- 健康診断の結果
- 血圧値
- BMI(身長と体重から割り出した体格指数)
- 治療中の病気
- 過去に罹患した病気
若い年代では、一般に血圧やBMIなどが基準範囲内である方が多い傾向があり、健康状態に起因する加入制限を受けにくいとされています。また、年齢を重ねた方と比べると既往歴が少ない傾向があるため、がん保険の診査においても不利になりにくいと考えられるでしょう。
がん保険によっては、健康状態や一定の条件を満たす場合に保険料が割り引かれる「健康割引(健康体割引)」が適用されることがあります。若いうちは健康状態が良好な可能性が高く、健康割引が適用されて、割安な保険料でがん保険に加入できる場合もあるでしょう。
一方、年齢を重ねると健康維持が難しくなることがあります。健康に気をつけていても、血圧が高めになったり、体重が増えやすくなったり、思いがけず病気に罹患したりすることもあるでしょう。健康に何らかの問題があると、がん保険の加入診査に通らない可能性もあります。
また、加入できても、保障範囲が通常よりも限定されたり、給付金・保険金の額が通常よりも少なく設定されたりする「条件付き契約」になるケースもあります。
中立的な相談機関で確認する方法もあります。当社でも保険に関するご相談を受け付けています。
がん保険に若いうちに加入する注意点

若いうちにがん保険に加入することには、いくつか注意点もあります。主な注意点は、以下のとおりです。
- 長期間保険料を払い続ける必要がある
- 保障対象が変わる可能性がある
- 給付金・保険金が不足する可能性がある
それぞれについて解説します。
長期間保険料を払い続ける必要がある
終身型のがん保険なら解約しない限り加入時の保険料が適用されるため、若いうちに加入することで、月々の保険料を抑えられる可能性があります。ただし、支払う保険料の総額で見れば、加入期間が長ければ長いほど高額になる点に注意が必要です。
月々の保険料は高くとも、保険加入期間を短くすることで保険料総額を抑えられると判断する場合は、若いうちはがん保険に加入しないという選択肢もあります。割安な保険料で長く継続するか、月々の保険料は高めでも短期間のみ加入するか、ご自身のライフプランとも照らし合わせて検討することが大切です。
保障対象が変わる可能性がある
がん保険の給付対象となる治療や条件は、契約時の約款に基づいて定められます。
がんの治療は日々進歩しており、加入後に新しい治療法が登場することもあるでしょう。その場合、新しい治療法を受けたいと考えても、契約時の約款で定められた給付条件に該当しない場合には、給付対象とならない可能性があります。
一方、新しく販売されたがん保険なら、現在のがん治療の実態を保障内容に反映している可能性があります。現状のがん治療に合わせた保障を受けたい方は、定期的にがん保険を見直すことが必要です。
給付金・保険金が不足する可能性がある
家族構成やライフステージが変わると、必要とする給付金・保険金の額も変わることがあります。
例えば、がん治療中の収入減に備えてがん保険に加入している方なら、家族が増えて生活費や教育費も増えたことで、必要な給付金・保険金の額も増える可能性があります。がん保険を定期的に見直し、その時々の状況に合った保障を得られるように調整することが大切です。
家族構成やライフステージに応じたがん保険に加入するためにも、ご自身にとってどのような保障が必要か客観的に分析する必要があります。
保険全般のお悩みや将来の備えについての疑問は、中立的な相談機関で確認する方法もあります。当社でも保険に関するご相談を承っています。
がん保険の主な保障内容

何歳からがん保険に加入するか考える前に、まずは保障内容について確認しておきましょう。主な保障内容は以下をご覧ください。
- 診断一時金
- 入院給付金
- 手術給付金
- 治療給付金
- 通院給付金
- 先進医療給付金
- 死亡保険金
なお、保障内容は保険会社ごとに異なるため、すべてのがん保険で上記の保障が用意されているとは限りません。契約する前に保障内容を細部までチェックし、必要な保障を受けられる保険か確認するようにしてください。
診断一時金
診断一時金とは、保険会社所定の「がん」と診断確定されたときに支払われる給付金です。保険会社によっては、保険期間に1回のみ給付されることもあれば、一定期間経過後に再度給付される場合や、複数回給付される設計の商品もあります。
保険会社によっては、「がん治療給付金」などの名称で呼ばれることもあります。後述しますが、診断確定時の一時金ではなく、治療を受けたときに支払われる給付金を「がん治療給付金」と呼ぶ保険会社もあるため、保障の名称ではなく内容に注目して適切ながん保険を選びましょう。
入院給付金
入院給付金とは、がん治療を目的として入院したときに支払われる給付金です。適用条件は保険会社によって異なるため、確認しておきましょう。なお、支払日数については、無制限とされている商品もありますが、支払限度日数が定められている商品もあります。
手術給付金
手術給付金とは、がん治療を目的とした手術を受けるときに支払われる給付金です。手術給付金は、定額で支払われるタイプや、入院給付金日額を基準に倍率をかけて算出されるタイプがあります。
ただし、保険会社によって保障対象となる手術の種類が異なるため注意しましょう。
治療給付金
治療給付金とは、放射線治療や抗がん剤治療などの所定の治療を受けたときに支払われる給付金です。保険会社によっては、「放射線治療給付金」や「抗がん剤治療給付金」などの名称で呼ばれます。
放射線治療や抗がん剤治療は、標準治療として行われる場合は公的医療保険の対象となりますが、先進医療や自由診療、未承認薬の使用などは保険適用外となります。そのような場合、医療費の自己負担額が高額になることもあるため、がん保険やがん特約で備える方法を検討しておきましょう。
通院給付金
入院や手術を行わず、通院のみでがん治療を受けるケースもあります。入院給付金や手術給付金のみのがん保険では、十分な保障を受けられない可能性があるため、治療給付金や通院給付金の有無もチェックするようにしてください。
通院給付金とは、保険会社が定める条件に該当する通院治療を受けた場合に支払われる給付金です。保険会社によっては通院日数に応じて給付金額が支払われるものもあれば、通院月数でカウントすることもあるため、加入前に確認しておきましょう。
先進医療給付金
先進医療給付金とは、がん治療を目的とした先進医療を受けた場合に支払われる給付金です。先進医療では、技術料は公的医療保険の対象外となるため、医療費の自己負担額が高額になる傾向にあります。がん保険に先進医療給付金があれば、先進医療を選択しやすくなり、治療の選択肢が広がるかもしれません。
また、がん保険によっては、オプションで「先進医療特約」を付加できることもあります。付加するとトータルの保険料は高くなりますが、がん治療時に先進医療も視野に入れている場合は検討してみましょう。
死亡保険金
死亡保険金とは、保険期間中に死亡した場合に支払われる保険金です。がんを直接の死因とする場合だけでなく、別の原因による死亡に対しても保険金が支払われる商品もあります。また、死因ががん以外の場合は保険金額が少なくなる設計の商品もあります。
なお、死亡保険金は、すべてのがん保険に設定されているわけではありません。死亡時の保障が必要な場合は、終身保険や定期保険などの「死亡保障」を得られる保険も検討してみましょう。
ご自身やご家族にとってどのような保障が必要か気になる方は、相談窓口を利用しながら検討することもできます。当社でも保険に関するご相談を受け付けています。
がん保険と年齢に関するよくある質問

がんの罹患リスクは、年齢が高くなるほど上昇する傾向があります。しかし、若いからといって、がんにかからない保証はありません。また、健康に問題が生じるとがん保険への加入が難しくなることもあるため、早いうちから加入を検討しておくのも一つの方法です。
がん保険に加入する前に年齢についての疑問を解消しておきましょう。がん保険と年齢に関するよくある質問を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
Q.若いうちからがん保険に加入するほうがよい人とは?
がんに対する不安が強い方や、がん治療時の医療費増加や収入減少が気になる方は、年齢にかかわらずがん保険の加入を検討しましょう。
また、近親者にがんに罹患した方がいる場合や、喫煙・飲酒習慣、食生活、運動習慣などが気になる場合には、リスクを意識して若いうちからがん保険に加入するのも一つの対応策です。
健康に不安があるものの、現状では健康に問題がないという方もいるでしょう。健康に問題が生じるとがん保険を含むさまざまな生命保険への加入が難しくなるため、選択肢が多い段階で保険を検討することも一つの考え方です。
Q.がん治療が長引いたときの生活費はどう準備すればよい?
がん治療が長引くと、治療費がかさむだけでなく、収入が減って生活費に影響が出ることもあります。「診断一時金」のあるがん保険なら、給付条件に該当した場合にまとまった給付金を受け取れる可能性があり、生活費の支払いにあてることも可能です。
また、一般に給付金・保険金の使途は問われないため、通院日数や月数に応じて給付金が支払われる「通院給付金」のあるがん保険でも、給付金額が治療費を上回る場合は生活費の補てんとして使うことができます。
がん保険だけでは保障が不十分と考えられる場合は、「就業不能保険」も検討してみましょう。就業不能保険は、働けなくなった場合に給付金が支払われる保険です。収入が低下した際の保障として検討してみましょう。
Q.がん保険とがん特約はどう違う?
がん特約とは、主に医療保険に付加できる特約です。医療保険によって特約の選択肢が異なるため、必ず用意されているわけではありませんが、「がん診断特約」や「がん入院特約」、「先進医療特約」などのがん治療に活かせる特約を選択できることもあります。
がん特約を医療保険に付加すると、がんに対する保障を手厚くできます。また、商品によっては別途がん保険に加入するよりも保険料が割安になる場合もあるため、すでに医療保険に加入している方にとっては、選択肢の一つとなるでしょう。
一方、がん保険はがんに特化した保険です。保障内容もバラエティに富み、多くの選択肢の中から、自身のニーズに合わせてがんへの保障内容を選べます。がん保険かがん特約か迷った場合は、一般的な相談サービスも存在します。当社でも保険に関するご相談を承っています。
年齢問わずがん保険を検討してみよう

がんは年齢が高くなるほど罹患率が上昇しますが、若い方が罹患しないわけではありません。
いつがんを発症するかは誰にもわからないため、何歳からがん保険に加入するのが適切かを一概に言い切ることはできません。がんに対する備えに不安を感じる方は、早めにがん保険に加入するのも一つの方法です。
ただし、がん保険の加入タイミングは一律に決められるものではなく、性別や貯蓄額、家計、働き方、利用できる制度、必要とする保障によって適切な判断は異なります。ご自身やご家族の状況を照らし合わせて、適切なタイミングを選びましょう。
ご自身やご家族に合った保険の選び方が気になる方や必要な保障を知りたい方は、相談窓口を利用しながら検討することもできます。当社でも保険に関するご相談を承っています。









