海外旅行保険

海外旅行保険の選び方・比較ポイントは?加入時の注意点も解説

海外旅行保険の選び方に決まりはありません。しかし、十分に検討せずに選ぶと必要なタイミングで十分な補償が受けられない可能性があるため注意しましょう。まずは補償対象者と保険期間、補償内容、保険料などに注目し、自分に合う保険を丁寧に組み立てていくことが重要です。

本記事では、海外旅行保険の選び方についてまとめています。また、海外旅行保険の加入を検討したいケースや具体的な加入方法も紹介します。海外に出かける前にチェックしてみてください。

海外旅行保険の選び方!注目したい5つのポイント

海外旅行保険は、渡航先や同行者、旅行期間などに合わせて選ぶことが必要です。次の5つのポイントに注目すると、適切な海外旅行保険を選びやすくなる場合があります。

  • 補償対象者
  • 保険期間
  • 補償内容
  • 保険料と保険金額
  • 補償以外のサービス

それぞれのポイントについて解説します。

補償対象者

まずは、誰を補償対象にするか確認しましょう。家族やグループで出かける場合は、被保険者が複数となるプランも検討できます。保険会社によっては複数人数で加入することで、保険料が割引されることもあります。

ただし、申込者全員が保険に加入できるとは限りません。海外旅行保険に加入する際には各保険会社が定める条件を満たしている必要があるため、持病の有無や年齢などによっては加入できないこともあります。

保険期間

次は保険期間を設定します。保険期間とは、海外旅行保険が適用される期間のことです。

海外旅行保険という名称ですが、海外滞在中だけでなく日本国内での移動や日本から海外に到着するまでの旅行行程中も補償を受けられる場合があります。自宅を出発してから帰宅するまでの期間に合わせて、保険期間を設定することが望ましいです。

渡航先や飛行機の時間によっては、日本国内で前泊・後泊が必要になる場合もあります。その際にも保険が適用されるよう、すべての旅行行程を含むように期間を設定することが大切です。

なお、海外旅行保険によって最長の保険期間が異なります。海外赴任や留学などにより長期間海外に滞在する場合は、全期間をカバーできる保険かどうか確認してから加入することが重要です。

補償内容

海外旅行保険によって補償内容が異なります。すべての補償がセットになったオールインワンタイプもありますが、各補償を選択・調整できるタイプもあります。

いずれのタイプの海外旅行保険に加入する場合も、補償内容を細部まで確認し、必要な補償が含まれているかを把握しておくことが重要です。

海外旅行保険の主な補償内容は、次の4つです。

  1. 病気やケガに対する補償
  2. 携行品に対する補償
  3. 航空機や手荷物の遅延に対する補償
  4. 他者に損害を与えた場合の補償

各補償の内容や契約時の注意点を紹介します。

主な補償内容1.病気やケガに対する補償

病気やケガに対する補償とは、被保険者が旅行中に病気やケガをした場合の補償です。例えば、旅行中に交通事故に遭い、現地で治療や入院などの必要が生じるかもしれません。

海外を旅行するときは、渡航先の治療費の相場も調べておきましょう。治療費が高額とされる国や地域に渡航する場合は、海外旅行保険の治療費を「無制限」に設定する選択肢もあります。

また、治療費とあわせて備えておきたいのが「救援者費用」です。救援者費用とは、入院治療が必要になった場合などに家族が駆け付けた場合に発生する費用です。病気やケガをした場所によっては、医療関係者が現場に駆け付ける費用も含まれることがあります。

例えば、ハイキング中に急性心筋梗塞になり、ヘリコプターで病院に搬送された場合、現地病院での治療費や入院費に加え、ヘリコプター代や家族が駆け付ける費用が発生する可能性があります。

なお、日本で加入している健康保険で一定の要件を満たす場合は、「海外療養費制度」を利用できる可能性があります。海外療養費制度とは、海外滞在中に急な病気やケガによって治療を受けた際に、医療費の一部について支給される制度です。

【海外療養費制度】

  • 海外で支払った医療費の一部について、申請により払い戻しを受けられる
  • 日本で保険診療として認められている治療に対してのみ適用される
  • 治療目的で渡航した場合は除く
  • 日本基準で医療費が算定され、自己負担相当額に応じて支給される

参考:協会けんぽ「海外療養費」

例えば、渡航先で治療を受けて30万円の医療費が発生したケースでは、その治療が日本で保険診療として認められていない場合、海外療養費制度は適用されません。

保険診療として認められている場合でも、海外療養費制度で支給額を計算する際は、日本国内で同じ傷病を治療した場合の医療費が基準となります。

例えば、その額が10万円の場合、10万円に対して海外療養費制度が適用されます。70歳未満で自己負担割合が3割の場合、自己負担額を除いた7万円(10万円-10万円×3割)が所定の手続き後に払い戻されます。

このように、海外療養費制度では海外で支払った医療費の全額が戻るとは限らず、自己負担額が高額になる可能性があるため注意が必要です。多くの治療費や入院費、救援者費用などが対象となる海外旅行保険への加入も選択肢の一つとされます。

主な補償内容2.携行品に対する補償

携行品に対する補償とは、盗難に遭った場合や破損した場合に適用される補償です。海外旅行保険に「携行品損害補償」を付加している場合、携行品の盗難や破損、火災による消失などに備えられます。

高価な腕時計やスーツケースなどを持参する場合は、携行品損害補償も確認しておきましょう。持参する物のおおよその価値に合わせて、補償額を設定することが重要です。

主な補償内容3.航空機や手荷物の遅延に対する補償

海外旅行保険によっては、航空機や手荷物の到着が遅延した際に発生した費用に対する補償が受けられるものもあります。主な補償の種類と内容は以下のとおりです。

航空機遅延補償

飛行機が遅延した場合に発生した宿泊費や食事代などの補償

寄託手荷物遅延補償

飛行機に預けた手荷物の受取遅延に起因する身の回りの物(衣類や日用品など)の購入費に対する補償

飛行機は常に予定通りに到着するとは限りません。空港や周辺での宿泊を余儀なくされることや手荷物が受け取れないことで不便を感じるケースもあるため、上記の補償が役立つことがあります。

主な補償内容4.他者に損害を与えた場合の補償

海外旅行中に他者に損害を与える可能性もあります。例えば、次のようなケースがあります。

  • 不注意で道路脇に停めてある車にぶつかり、車に傷をつけてしまった
  • ホテルの客室にある花瓶を落とし、破損してしまった
  • ライブ中に観客を押してしまい、ケガをさせた

海外旅行保険に「損害賠償責任補償」が付加されている場合は、他人や他人の財物に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負ったときに保険金が支払われることがあります。

また、補償内容によっては弁護士費用や訴訟費用なども範囲内となる場合があります。補償内容や適用条件を確認し、万が一の際にスムーズに保険金を請求できるように備えておくことが重要です。

保険料と保険金額

必要な補償内容を選択した後で、それぞれの保険料と保険金額を調整します。海外では国内と比べて治療費が高額になる可能性があります。十分な保険金額か、また許容できる保険料かチェックしておきましょう。

なお、保険金額を高額に設定すると保険料も高くなる傾向があります。一方で、保険金額が少なすぎると、補償を受けた際に自己負担が生じ、かえって支払う金額が増える可能性もあります。保険料と保険金額のバランスを十分に検討したうえで決めることが重要です。

補償以外のサービス

海外旅行保険によっては、次のようなサービスを提供していることがあります。

  • 医療機関を探すサポートを日本語で受けられるサービス
  • 医療費の立て替え不要となるサービス

現地事情に詳しくないと、どの医療機関を受診するか迷うかもしれません。また、評判のよい医療機関であっても、現地の言葉を理解できない場合は不安を感じることもあります。

保険会社からサポートを日本語で受けられる場合、日本語や英語を話せるスタッフが在籍する医療機関を紹介してもらえることもあるでしょう。

治療を受けた場合、保険会社や受診先によっては一時的に治療費を立て替え、帰国後に保険金を請求することになりますが、治療費が高額な場合は手持ちの現金が不足する可能性があります。

また、クレジットカード払いに対応している医療機関であっても、上限額を超えて支払えないケースも想定されます。医療費の立て替えが不要になるサービスがあるかチェックしておきましょう。

保険についての疑問は、中立的な保険相談機関に相談するのも一つの方法です。保険の選び方のヒントとなる一般的な考え方を提示してもらえることがあります。

そもそも海外旅行保険は必要?加入を検討したい3つのケース

海外旅行保険は、あくまでも任意加入の保険です。加入する必要があるか迷った場合には、次のケースに当てはまるかチェックしてみましょう。

  • クレジットカード付帯の保険では補償が不十分な場合
  • 危険がともなうアクティビティや旅行先と判断される場合
  • 医療費が不安な場合

それぞれのケースについて解説します。

クレジットカード付帯の保険では補償が不十分な場合

クレジットカードによっては海外旅行保険が付帯していることがありますが、保険会社の海外旅行保険と比べると補償内容や保険金額が限定されているケースもあります。必要な補償を受けられない場合や保険金額が少なすぎる場合は、保険会社の海外旅行保険への加入を検討できるでしょう。

また、クレジットカードの海外旅行保険が「利用付帯」か「自動付帯」かも重要なポイントです。自動付帯なら条件なしに適用されますが、利用付帯の場合は「そのクレジットカードで旅行代金を支払う」などの条件を満たさないと補償の対象とならないことがあります。

条件を満たさないときは、保険会社の海外旅行保険への加入も選択肢の一つとなります。

危険がともなうアクティビティや旅行先と判断される場合

海外旅行中にマリンスポーツや登山などの危険がともなうアクティビティに参加する場合は、ケガをするリスクが高くなると考えられます。そのため、海外旅行保険への加入も選択肢の一つとされます。

また、治安や医療体制に不安がある地域へ渡航する場合も同様です。例えば、日本語や英語が通じにくく、トラブルが発生した際の対応に不安がある地域では、日本語でサポートを受けられる保険会社の海外旅行保険に加入しておくことで、不安の軽減につながる可能性があります。

医療費が不安な場合

海外では医療費が高額になる傾向にあるため、クレジットカードの限度額を超える可能性もあります。医療費の立て替えが不要となるサービスを実施している保険会社の海外旅行保険も選択肢の一つになるでしょう。

また、クレジットカードで支払いを済ませられたとしても、あまりにも高額な場合は生活に支障が生じる可能性があります。治療費や入院費に対応した海外旅行保険に加入し、万が一に備えておくことが重要です。

どのような補償が必要か悩んだときは、相談サービスの利用も選択肢の一つです。中立的な相談機関なら、保険に対する一般的な考え方を紹介してもらえることがあります。

海外旅行保険に加入する方法

海外旅行保険の主な加入方法として、次の3つが挙げられます。

  • 旅行代理店
  • インターネット
  • 空港

それぞれの方法の特徴について、見ていきましょう。また、注意点についても解説します。

旅行代理店

旅行代理店で航空券やパックツアーの申し込みをする場合は、海外旅行保険もチェックしてみましょう。窓口で扱っていることがあり、航空券やツアーとまとめて手続きができます。

ただし、保険会社が限られているため、選択肢も限られる場合があります。また、補償内容や保険金額も固定されていることが一般的なため、過不足が生じる可能性がある点にも注意が必要です。

インターネット

インターネットで海外旅行保険に加入することも可能です。比較サイトなどを利用すれば、複数の保険会社の補償内容や保険料をまとめて比較できるため、自分に合った海外旅行保険が見つかる場合があります。

インターネット割引が適用され、割安な保険料で加入できることもあります。保険料を重視する場合には、インターネットでの加入が選択肢の一つとなるでしょう。

また、保険会社によっては出発当日に加入できる海外旅行保険もあります。加入手続きを忘れていた場合でも、スマートフォンがあれば、空港に向かう途中や空港で手続きができる可能性があります。

空港

海外便が出発・到着する空港では、保険カウンターが設置されている場合があります。出発前に手続きができるため、海外旅行保険に加入し忘れていた場合には、空港での加入も一つの方法です。

ただし、出発時は何かと慌ただしく、補償内容を十分に吟味する時間がないことも想定されます。また、取り扱っている保険会社が限られているため比較が難しい点や、空港到着後に加入するため空港までの行程で生じたトラブルには適用されない点にも注意が必要です。

適切な海外旅行保険を選ぶためにも、保険について客観的な知見を得ることは重要です。中立的な相談機関に相談してみるのも選択肢の一つです。

海外旅行保険に加入する際の注意点

海外旅行保険に加入する際には、以下のポイントに注意が必要です。

  • 契約内容に過不足がないか確認する
  • 補償適用の流れを確認する

それぞれのポイントについて解説します。

契約内容に過不足がないか確認する

海外旅行保険は補償内容が多岐にわたり、確認するポイントも多数あります。そのため、十分に検討した場合でも、補償に過不足が生じる可能性があります。

海外旅行保険に加入する前に、必要な補償を受けられる内容になっているか改めて確認することが重要です。もし補償内容や保険金額が不足している場合は、保険内容の見直しを行うことも検討されることがあります。

補償適用の流れを確認する

海外旅行保険の適用を受けるのは、通常はトラブルに遭ったときです。落ち着いて行動する必要があると理解していても、気が動転して適切な対応が難しくなる場合があります。

万が一のときに適切な行動ができるよう、保険加入前に補償適用の流れを確認しておきましょう。保険会社の連絡先をスマートフォンに登録したり、トラブル対応の部署をメモしておいたりすることで、補償を受ける際にスムーズに手続きを進めやすくなります。

海外旅行保険についての疑問や悩みがある場合は、相談窓口を利用しながら検討することもできます。

補償内容やサービスなどにも注目して海外旅行保険を選ぼう

海外では治療費が高額になる可能性があるだけでなく、他人に損害を与えて法的な賠償責任を負ったり、バッグやカメラなどの貴重品が盗難・破損されたりする可能性もあります。海外旅行中のトラブルに備えるためにも、海外旅行保険が選択肢の一つとして検討されることがあります。

海外旅行保険に加入する場合は、補償内容や保険金額、サービスなどに注目しましょう。海外旅行保険についてさらに理解を深めたい場合は、相談窓口を利用するのも一つの方法です。

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