終身保険などの生命保険を一括払い(一時払い)にするメリットとは?

生命保険の保険料にはさまざまな支払方法があり、中には契約時に保険料をまとめて支払う「一括払い(一時払い)」ができる一タイプもあります。どの方法で支払うかによって支払総額や返戻率、税制上の扱いが変わることもあるため、慎重に選ぶことが必要です。
本記事では、終身保険などの生命保険を一括払いにするメリットやデメリットについて解説します。また、一括払いがおすすめの人も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
一括払いが可能な生命保険(終身保険)の種類

一生涯の死亡保障を得られる「終身保険」は、保険料を一括払い(一時払い)できることが一般的です。終身保険の主な種類は、以下をご覧ください。
- 円建て終身保険
- 外貨建て終身保険
- 変額終身保険
それぞれの保険の違いについて見ていきましょう。
円建て終身保険
円建て終身保険とは、保険料を円で支払い、円で運用し、円で保険金が支払われるタイプです。保険商品を紹介するパンフレットなどに「円建て」と明示されていなくても、「外貨建て」や「変額」といった表記がなければ、「円建て」と判断できます。
円建て終身保険は、為替の影響を受けないため、原則として契約時に定めた保険金が大きく変動することはありません。被保険者の死亡時に備えて一定額の保険金を確保したい場合は、円建て終身保険が適しているでしょう。
外貨建て終身保険
外貨建て終身保険とは、保険料を円または外貨で支払い、外貨で運用し、円や外貨で保険金が支払われるタイプです。
円で受け取る場合、受取時の為替レートによって円換算額が変動します。運用中に円安が進めば保険金が予定以上に増えることがありますが、反対に円高が進むと受け取れる保険金が減る可能性があります。
為替変動を踏まえて資産形成を行いたい方には選択肢の一つとなりますが、円換算額の変動リスクをできるだけ抑えたい方には不向きな商品といえるでしょう。リスクを抑えたい場合は、「最低保証」が設定されているかどうかを確認しておきましょう。
外貨建て終身保険の中には、保険金の最低保証額が定められている保険商品があります。ただし、最低保証は外貨建てで設定されているケースが多く、円で受け取る場合は為替レートによって円換算額が変動する点には注意が必要です。
変額終身保険
変額終身保険とは、保険料を払い込み、債券や株式などで運用し、運用実績に応じて保険金や解約返戻金などが変動するタイプです。
解約返戻金や満期保険金(設定がある場合)は運用成績によって受け取れる金額が変わるため、外貨建て終身保険と同様、払込保険料の総額を下回る(元本割れ)可能性があります。
ただし、死亡保険金および高度障害保険金については、最低保証として基本保険金額が設定されている商品が多いため、どこまでが運用対象となっているのかについては、事前に正しく理解しておきましょう。
なお、変額終身保険には円建ての商品と外貨建ての商品があり、外貨建ての場合は運用リスクに加えて為替変動の影響も受けます。
どのタイプの終身保険がよいか迷ったときは、「auマネープラン相談」でファイナンシャルプランナーに相談してみましょう。無料で保険選びについて相談できますので、ぜひお気軽にご利用ください。
生命保険(終身保険)の支払方法

生命保険の保険料の支払方法にはいくつか種類があるため、ご自身に合った方法を選びましょう。主な支払方法は以下のとおりです。
- 月払い
- 半年払い・年払い
- 全期前納払い
- 一括払い(一時払い)
なお、保険会社によって、支払方法の種類や呼称が異なる点に注意が必要です。例えば、「一括払い」と説明される支払方法には、保険料を一括で預け入れる「全期前納払い」と、保険料を一括で実際に払い込む「一時払い」の2種類があります。
本記事では、このうち保険料を一度で払い込む方法を「一括払い」(一時払い)として解説します。
月払い
「月払い」とは、毎月1回保険料を支払う方法です。原則として、保険料の割引は受けられません。
保険料の負担が大きく、まとめて支払うことが難しいと感じる方には、「月払い」は適した方法です。しかし、毎月引き落とし日前に口座残高をチェックし、保険料の引き落としができるのか確認する必要がある点に注意が必要です。
半年払い・年払い
「半年払い」とは半年分の保険料をまとめて支払う方法で、「年払い」とは1年分をまとめて支払う方法です。「半年払い」なら年2回のみの引き落とし、「年払い」なら年1回の引き落としのため、「月払い」と比べて口座残高の管理にかかる手間を軽減できます。
また、支払いをまとめる期間が長くなるほど、保険料が割安になることが一般的です。
全期前納払い
「全期前納払い」とは、保険加入時に保険期間分の保険料をまとめて預け入れるタイプです。預けたお金の中から、月払いや年払いなどに相当する保険料が、あらかじめ定められた時期に保険料として充当されます。
全期前納払いでは、保険期間分の総保険料に相当する金額を保険会社に預け入れるため、定期的に「口座から保険料が引き落とされているか」確認する必要はありません。
また、保険期間中に被保険者が死亡するなどの保険契約が継続できない状態になると、まだ保険料として充当されていない分の前納保険料が契約者に返還されます。
一括払い(一時払い)
「一括払い」とは、保険加入時に保険期間分の保険料全額を支払うタイプです。保険会社によっては「一時払い」と呼ばれることもあります。
全期前納払いと同じく加入時に保険期間分の総保険料に相当する金額を支払いますが、保険会社に保険料を預け入れるのではなく、実際に支払う点が異なります。
なお、「一括払い」では、保険期間中に被保険者が死亡するなどの保険契約を継続できない状態になっても、原則として払い込んだ保険料は返還されません。
生命保険(終身保険)を一括払いにするメリット

生命保険の保険料を「一括払い」にすることには、次のメリットがあります。
- 保険料を抑えられる
- 返戻率が高くなる
- 支払い忘れを回避できる
それぞれのメリットについて、「月払い」や「全期前納払い」などの他の支払方法と比較しながら解説します。
保険料を抑えられる
保険料は、まとめて支払うほど割引率が高くなることが一般的です。そのため、「月払い」→「半年払い」→「年払い」→「一括払い」の順に、割引率が高くなります。
保険料の支払総額を抑えたいなら、「一括払い」を検討してみましょう。
返戻率が高くなる
終身保険を途中で解約した場合、「解約返戻金」を受け取れることが一般的です。解約返戻金の金額は、加入期間や保険金額、支払方法などによって決まります。「一括払い」では他の支払方法に比べて払込保険料の総額が少なくなる傾向があるため、同じ金額の解約返戻金を受け取る場合でも返戻率が高くなる可能性があります。
また、保険金についても同様です。「一括払い」は他の支払方法よりも保険料が安いため、支払った保険料の総額と比べた場合、受け取れる保険金額が相対的に高くなる可能性があります。
支払い忘れを回避できる
「一括払い」では保険契約時にまとめて保険料を支払うため、支払い忘れの心配がありません。支払い忘れを防ぐ方法として「口座振替」が検討できますが、口座残高が不足していると引き落としができず、保険料を滞納することになってしまいます。
一方、「一括払い」なら一度に全額払うため、口座から定期的に引き落とされることがなく、残高を確認する必要もありません。保険料の支払い管理にかかる手間を減らしたい方も、「一括払い」は適した方法といえるでしょう。
生命保険の支払方法についての疑問は、ファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法です。「auマネープラン相談」では、ファイナンシャルプランナーへの無料相談をご利用いただけます。お気軽にお問い合わせください。
生命保険(終身保険)を一括払いにするデメリット

「一括払い」では、一度に高額な保険料を保険会社に支払うため、貯蓄が大幅に減る可能性があります。金額によっては、突然の入院や手術、車の修理代といった急な支出に対応しにくくなるかもしれません。
生活防衛資金などの万が一の備えを手元に残したうえで、無理のない範囲で保険料を支払うようにしましょう。また、「一括払い」には次のデメリットもあります。
- 生命保険料控除が1回しか適用されない
- 被保険者の死亡時に保険料が返還されない
後悔なく保険料を支払うためにも、各デメリットを確認しておきましょう。
生命保険料控除が1回しか適用されない
生命保険料を支払った年は「生命保険料控除」が適用され、所得税や住民税の負担が軽減されることがあります。「一括払い」ではまとめて保険料を支払うため、原則として生命保険料控除が適用されるのは契約時の1回のみです。
他の支払方法なら、保険料を支払っている年ごとに生命保険料控除の適用を受けられるため、毎年の税負担を軽減できる可能性があります。生命保険料控除の適用を毎年受けたいときは、月払いや半年払い、年払いを検討しましょう。
被保険者の死亡時に保険料が返還されない
被保険者の死亡や高度障害状態といった「保険会社が定める保険金支払事由」により保険期間が短くなっても、原則として保険料は返還されません。そのため、保険加入後すぐに保険金の支払対象となった場合は、他の支払方法に比べて支払う保険料が多くなってしまいます。
一方、保険料を一括で預け入れる全期前納払いであれば、まだ保険料として充当されていない分の前納保険料は返還されます。早期に保険金支払対象となる可能性がある場合は、月払いや年払い、全期前納払いなどの支払い方法も検討してみましょう。
「どの生命保険を選べばよいかわからない」「保険料の支払方法で迷っている」など、生命保険についての疑問は、ぜひ「auマネープラン相談」にご相談ください。ファイナンシャルプランナーに無料で保険の悩みをご相談いただけます。
生命保険(終身保険)の一括払いがおすすめの人とは?

次のいずれかに該当する方は、保険料の「一括払い」を検討してみましょう。
- 預貯金に余裕がある人
- 保険料を抑えたい人
- 保険料の支払いや確定申告の手続きを簡便化したい人
- 相続対策をしたい人
それぞれの方に「一括払い」が向いている理由を解説します。
預貯金に余裕がある人
生命保険の保険料をまとめて支払うと、預貯金が大きく減る可能性があります。十分な貯蓄がある方は、「一括払い」を検討してみてもよいでしょう。
一方、緊急時に対応できるだけの資金が手元に残らない場合は、「一括払い」は避けたほうが安心です。保険は万が一に備えるための手段ですが、保険金や給付金が支払われる状況が限られているため、すべての状況に対応できるわけではありません。
現金であれば幅広い用途に使えるため、より柔軟な備えとなります。
保険料を抑えたい人
さまざまな支払方法がありますが、保険料の割引率は「一括払い」が最も高くなります。そのため、保険料をできるだけ抑えたい方は、「一括払い」は有力な選択肢です。
なお、「全期前納払い」も「一括払い」と同じく契約時に保険料をまとめて支払う方法ですが、「一括払い」と比べると保険料の割引率は低い傾向があります。保険料の支払総額を抑えたい方は、「一括払い」を検討してみましょう。
保険料の支払いや確定申告の手続きを簡便化したい人
「一括払い」なら、保険料の支払いは契約時の1回のみです。また、生命保険料控除が適用されるのも原則として1回のみのため、年末調整や確定申告での手続きも1回のみです。手続きを簡便化したい方にとっては、「一括払い」は適した支払方法といえるでしょう。
ただし、他にも生命保険に加入している場合や、生命保険料控除以外の各種控除に該当する場合、給与以外の所得がある場合などには、確定申告の手続きが必要になることがあります。ご自身の状況に応じて、正しく申告・納税を行いましょう。
相続対策をしたい人
相続対策として生命保険への加入を検討している場合は、「一括払い」を選択するのも一つの方法です。
保険料をまとめて支払うと、現預金などの財産を生命保険という形に振り替えることが可能です。生命保険の死亡保険金は、原則として相続税の課税対象となりますが、一定の非課税枠が設けられているため、条件によっては相続税の負担を軽減できる場合があります。
また、法定相続人が多い場合は、この非課税枠も大きくなるため、相続時の税負担がさらに軽くなる可能性があります。
ただし、相続は資産状況や相続人の人数・関係、契約内容などによって取り扱いが異なるため、専門家に相談したうえで対策を進めることが大切です。
相続についての疑問がある場合は、ファイナンシャルプランナーに相談するのも一つの方法です。「auマネープラン相談」がご提供するファイナンシャルプランナーへの無料相談もぜひご利用ください。
自分に合った生命保険の支払方法を選ぼう

どの支払方法を選ぶかによって、保険料や返戻率などが変わることもあります。紹介した情報も参考に、ご自身に合った生命保険の支払方法を見つけてください。
「どの生命保険が必要だろうか」「生命保険の支払方法はどれが適しているだろうか」といった疑問は、ぜひ「auマネープラン相談」でファイナンシャルプランナーに相談してみてはいかがでしょうか。相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。





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